マンションのゴミ捨て場は、本来住人のみがルールを守ったうえで利用できるもの。しかし、住人以外がゴミを不法投棄するというトラブルは少なくありません。この記事では、マンションのゴミ捨て場の不法投棄の対策や予防方法について解説します。ゴミ置き場を住人以外が好き勝手に利用すると、さまざまなトラブルやデメリットに発展します。マンションのゴミ置き場を住人が快適に利用できるように、ぜひ最後までチェックしてください。
マンションのゴミ捨て場に不法投棄された場合の対策
マンションのゴミ捨て場に不法投棄された場合、以下のような3つの対策が挙げられます。
自主的な撤去を促す
私有地やゴミ捨て場に不法投棄されたゴミは、「所有者は至急撤去してください」という旨の張り紙をして、自主的な撤去を促しましょう。所有者が不法投棄である自覚がない場合や罪悪感を抱く場合は、捨てた本人が持ち帰る可能性もあります。
ただし、不法投棄をした人に持ち帰りの意志がなかったり、遠方に住んでいたりする場合は、撤去される可能性は低いでしょう。
管理人が処分する
マンションなどの私有地の場合、管理人・オーナーに管理責任があります。そのため、残念ながら不法投棄であっても、ゴミの処分は管理人やオーナーがしなければなりません。警察や市区町村が代わりにゴミを持って帰ってくれるわけではないため、不法投棄は管理人やオーナーへ負担がかかります。
警察に相談する
不法投棄は廃棄物処理法16条で「5年以下の懲役もしくは1,000万円以下の罰金、または双方」と定められている犯罪行為です。また、ゴミ捨て場がマンションの敷地内にある場合は「不法侵入罪」に該当する可能性もあります。
過去には犯人を特定して裁判になったケースもあるので、不法投棄で悩んでいるオーナーは、警察へ相談しましょう。
ただし、不法投棄の犯人特定は簡単ではありません。犯人である証拠が不十分な場合、特定に時間がかかったり、特定に至らないという可能性もあります。
不法投棄をされると時間や労力などがかかるため、それよりも不法投棄を事前に防ぐことに力を入れることをおすすめします。
マンションのゴミ捨て場に不法投棄された際のリスク
マンションのゴミ捨て場に不法投棄されると、以下のようなリスクに繋がる可能性があります。マンションの管理人・オーナーは、不法投棄を未然に防ぐことが大切です。
住民がゴミ捨て場を利用できない
マンションのゴミ捨て場の容量は、住人の数や部屋数に合わせている場合がほとんどです。外部から不法投棄されることですぐにゴミ捨て場がいっぱいになり、住人が利用できなくなるリスクもあります。
ゴミ捨て場が利用できなくなると、廊下や共有スペースにゴミを保管することになり、住人全体に迷惑がかかるという悪循環にもなりかねません。
本来利用する権利がある住人がゴミ捨て場を満足に使えなくなる事態を防ぐためにも、不法投棄は早急に対策しましょう。
ゴミ処理の費用を支払う必要がある
マンションの不法投棄は管理人・オーナーが処分する義務があるため、粗大ゴミや大量のゴミを捨てられた場合、処分費用を負担しなければなりません。不法投棄が多くなるほど余計なコストもかさんでいくので、労力だけでなく経済面でも大きなデメリットになるでしょう。
マンションの外観や治安が悪くなる
不法投棄によってマンション全体にゴミが散乱した状態になると、外観が汚くなってしまいます。ゴミが溢れているマンションは見た目だけでなく、臭いも悪化してしまうでしょう。
また、ゴミ捨て場が汚いと、治安が悪いイメージを抱かれてしまいます。せっかく立地や部屋の間取りが良くても、ゴミ捨て場を理由に新しい入居希望者が敬遠してしまうという事態にもなりかねません。
「ゴミだらけのマンション=外観も治安も悪い」というイメージに繋がるリスクがあります。
マンションのゴミ置き場に不法投棄されやすいポイント
ここでは、マンションのゴミ置き場に不法投棄されやすいポイントについて3つ紹介します。以下のような状況では、不法投棄を防ぎにくいため、改善する必要があるでしょう。
ゴミ捨ての作業が簡単
不法投棄をしている人は、できる限り早くゴミを捨てて去りたいと思っています。ゴミを遠くから投げ捨てられる・置いたらすぐに立ち去れるような環境だと、比較的簡単に作業が完了してしまいます。
普段からゴミ捨て作業が複雑になるように、鍵を掛けるなどの仕組みを作りましょう。
犯人が特定されにくい
不法投棄はいけないことだとわかっていても、犯人だとバレにくい状況であれば、ついつい不法投棄をしてしまうというケースもあるでしょう。監視体制が甘く、犯人が特定されにくい状況は、不法投棄をされやすい環境と言えます。
ゴミを捨てる人に対して、不法投棄をしていないかどうか常に監視していることが伝わるようにしましょう。
普段からゴミステーションが汚い
常に汚れている・ゴミが放置されているようなゴミステーションは、不法投棄の場所としてターゲットにされやすいです。
ゴミが散乱していると、新たにゴミが1~2個増えても気づきにくく、不法投棄されたことにも気づけないでしょう。
さらに、ゴミ捨て場が荒れていると、より多くの人たちが「自分も好き勝手にゴミを捨てても大丈夫だろう」という考えになり、不法投棄が加速しやすくなります。ゴミ捨て場の汚れがひどくなり、ゴミの量が増えるほど対処が難しくなるので、できる限り早く対応しましょう。
マンションのゴミ置き場への不法投棄を防ぐ方法
最後に、マンションのゴミ置き場への不法投棄を防ぐ方法について4つ解説します。不法投棄を防ぐには、不法にゴミを捨てにくい環境を事前に整えておくことが大切です。
ネットやカゴなどを利用する
持ってきたゴミを直接地面に置くだけでは、作業が簡単で気軽にゴミ捨てがしやすいです。ゴミを大きなネットで覆う・蓋つきのカゴに入れるなどの工程があると、ゴミ捨てのアクションが増えて、不法投棄がしづらくなるでしょう。
また、ネットやカゴを使うと、カラスや野良猫などがゴミを荒らすリスクも回避できるというメリットがあります。
張り紙や看板を設置する
張り紙や看板を設置し、不法投棄への対策を伝えることで、予防策になるでしょう。「入居者以外ゴミ捨て厳禁」「不法投棄はただちに警察へ通報します」という文字が見えるだけでも、不法投棄を防ぎやすくなります。
さらに、「不法投棄は5年以下の懲役もしくは1000万円以下の罰金」など具体的なペナルティを書くと、より効果的と言えるでしょう。
また、住人が知らないうちに不法投棄をしないように、ゴミ出しのルールや曜日などを可視化することも大切です。
防犯カメラを設置する
目につきやすい場所に防犯カメラを設置すると、不法投棄の抑止を期待できます。抑止力としてダミーカメラを設置するだけでも効果的ですが、万が一警察へ相談することを考えると、本物のカメラの方がおすすめです。
防犯カメラには「防犯カメラ作動中」というステッカーなどを貼って、しっかり稼働していると伝えるようにしましょう。
定期的に清掃する
定期的な清掃は、「常に管理人や清掃員が立ち入っている」「不法投棄があればすぐに気づく」という印象を与え、不法投棄を防ぐ方法として有効です。そしてマンションの衛生面をキープするうえでも重要な役割を果たします。
管理人だけで定期的に清掃することが難しい場合、清掃業者へ依頼するのもひとつの手段でしょう。
清掃業者への依頼は費用が発生しますが、不法投棄による経済的リスクを回避できるのであれば、有効なお金の使い方と言えます。
定期清掃は業者によって内容や頻度が異なるので、マンションにぴったりなところを検討しましょう。
まとめ|マンションのゴミ捨て場は不法投棄されない環境づくりを!
この記事では、マンションのゴミ捨て場の不法投棄の対策や予防方法について解説しました。
マンションのゴミ捨て場の不法投機は衛生面だけでなく、ゴミ処理の費用や治安の悪さなど、さまざまなトラブルにもなりかねません。犯人を特定するまでの時間や労力を考えると、あらかじめ不法投棄を防ぐ環境を整えることが重要です。
毎日の清掃はマンションの不法投棄を防ぐだけでなく、全体を美しくキープするために必要です。
自分で対応できない場合は、清掃業者へ依頼することもおすすめです。業者はコストや作業内容以外にも、実績や信頼度もチェックしましょう。
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