この記事では、マンションの管理者の方に向けて、マンションのゴミ置き場のトラブルや課題、解決方法について解説します。マンションのゴミ置き場は建物の外観や設備だけでなく、住人の生活にも大きく関わる問題です。ゴミ出しのマナーが悪く、ゴミ置き場を汚いまま放置していると、見た目も治安も悪くなってしまうリスクがあります。トラブルを防ぎ、美しく気持ちのいいマンションを心がけたい方は、ぜひ最後までご覧ください。
マンションのゴミ置き場のトラブル例
最初に、マンションのゴミ置き場における、よくあるトラブルの例について解説します。以下のようなトラブルは、マンションのゴミ置き場でありがちな例と言えます。
異臭や汚れ
ゴミを放置していると、異臭がひどくなります。特に生ゴミは短時間で悪臭になりやすいため、長時間放置すると、ゴミ置き場だけでなく共有スペースや部屋にも臭いが広がってしまう可能性があります。
また、ゴミに含まれる水気や細かいクズなどが袋から漏れて床に流れると、ゴミ置き場の汚れとなってしまいます。
マンションのゴミ置き場の臭いや汚れがひどくなると、カラスや虫などの原因にもなります。
騒音
ゴミ出しの規定の時間や曜日が守られていないと、夜中や早朝の騒音問題にもなりかねません。重量がある大きなゴミの場合、ゴミ置き場に持っていく際に大きな音が出てしまうため、住民トラブルになるリスクもあります。
24時間ゴミ出しOKなマンションの場合でも、他の住人への配慮が大切です。
スペースの妨害
住人がルールを守らず好きなタイミングでゴミを捨てると、ゴミ置き場のスペースがいっぱいになってしまいます。ゴミ置き場が使えず、共有スペースに一時保管するようになると、マンション全体にゴミが置かれるような事態にもなりかねません。
また、粗大ゴミを指定の日時の直前に出さず、数日前から廊下に放置するようなことがあれば、他の住人の迷惑となります。
マンションのゴミ置き場を放置するリスク
マンションのゴミ置き場で起こるトラブルを放置していると、以下のような4つのリスクに繋がるかもしれません。このようなリスクは建物のクオリティだけでなく、住人の生活やマンションの契約状況などにも影響する可能性もあります。
建物全体の衛生管理が行き届かなくなる
ゴミから発生した臭いや汚れを長時間放置するほど、掃除が大変になり、キレイに取り除けない可能性も増していきます。建物全体の衛生管理が行き届かなくなると、自力での清掃だけでは対処しきれず、手がつけられない事態も考えられます。
住民によるゴミ出しのマナー違反が増える
キレイなスペースではゴミを放置しない人であっても、すでに汚れている・ゴミが散乱している状態では、「自分のゴミが1つ増えても大丈夫か」と負のスパイラルに陥るリスクが高くなります。
また、分別がされていない・不法なものが投棄されている場合でも、「他の住人もルールを守っていないからいいか」と罪悪感が薄れてしまうでしょう。
住民によるゴミ出しのマナー違反を加速させないためにも、マンションのゴミ置き場のトラブルが小さいうちに対処することが大切です。
入居希望者が減る
マンションのゴミ置き場は全体の治安を表します。ゴミ置き場が荒れているマンションは住人の質もイマイチだと考えている人も少なくありません。せっかく立地や間取りなどがよくても、ゴミ置き場が汚いという理由で、入居希望者が減ってしまうのは、管理者にとって大きな損失です。
建物内のゴミ置き場だけでなく、敷地外のゴミ置き場の状況も、常に気にしておきましょう。
外部からの不法投棄が増える
ゴミ置き場が荒れているマンションは、客観的に見ると、管理人がゴミ捨てのルールや管理を徹底していないと捉えられます。ゴミ出しが管理されていないマンションは不法投棄のターゲットになりやすく、外部からゴミを持ち込まれるリスクも高い傾向にあります。
外部から粗大ゴミの放置やゴミのポイ捨てをされると、マンションの住人の迷惑にもなりかねません。また、不法投棄されたゴミを処分するために余計なコストや労力をかける事態を防ぐためにも、キレイなゴミ置き場をキープすることが重要です。
マンションの住人に周知すべきゴミ置き場の利用マナー
マンションのゴミ置き場におけるトラブルやマナー違反は、住人にとっても管理者にとっても不利益になりえます。気持ちのいいゴミ置き場にするために、マンションの住人には以下の3点を周知し、利用マナーを意識するよう心がけてもらいましょう。
ゴミの減量を心がける
ひとつひとつのゴミの容量が大きいと、すぐにゴミ置き場のスペースがいっぱいになってしまいます。ひとつあたりのゴミ袋を少しでも小さくすることで、全体のゴミの量を減らせます。
たとえば、紙類はできる限り押しつぶす・生ゴミの水気を切る・プラスチックはカットして細かくするなどの対策は、ひと手間かかるものの有効な手段といえるでしょう。
ゴミの減量の方法などを周知し、住人が把握できる環境を整えておきましょう。
容量に余裕のあるゴミ袋を使用する
ひとつのゴミ袋に目いっぱいゴミを詰め込むと、移動や回収の際にやぶれてしまう可能性があります。袋から漏れたゴミや水気がゴミ置き場の悪臭・汚れにつながるため、ゴミ袋から漏れない対策が必要です。
住人には、容量に余裕があるゴミ袋を使用するように周知しましょう。「ゴミ袋の口を縛れるくらい」など、イメージが沸くように伝えることが大切です。また、水気の多いゴミは、ゴミ袋を二重にすると水漏れのリスクを減らせます。
ゴミ出しのルールを徹底する
ゴミ置き場は、住人全員がルールを守ることで秩序や衛生面が守られます。ゴミの種類によって曜日が異なる場合、一覧表にしてわかりやすく提示しましょう。また、ルールを守らない場合のペナルティについても、明示しておくことが大切です。
ゴミ置き場や共有スペースに監視カメラを設置し、違法なゴミ出しを管理していることを伝えることもおすすめです。
マンションのゴミ置き場のトラブルを防ぐ方法
ここでは、マンションのゴミ置き場のトラブルを防ぐ方法について4つ解説します。マンションのゴミ置き場のトラブルは一度起こると解決が難しくなるため、未然に防ぐことが大切です。
ゴミ出しのルール周知を徹底する
住人の全体がゴミ出しのルールを把握できるように、周知を徹底しましょう。曜日ごとの分別表をゴミ置き場に貼るなど、こまめにチェックできる方法が理想的です。
入居のタイミングでゴミ出しルールの冊子を配布するのもひとつの手段です。しかしながら、目を通してくれるかわからないうえに、一度チェックしただけでは把握しきれません。また、後から回収の曜日が変わることも想定されます。
ゴミ置き場やエントランス、エレベーター前など、いつでもチェックできるところでゴミ出しルールについて案内することをおすすめします。
マンションやエリアによってゴミ出しのルールは異なるので、引っ越してきたばかりの住民がうっかり前の住まいのルールのまま認識しているケースもありえます。
悪気がなくともルール違反になる可能性も踏まえて、根気強く理解してもらうように心がけましょう。
マナー違反の通報先を提示しておく
住人がゴミ出しに関してマナー違反をしても、他の住人が直接注意することは難しく、別のトラブルに発展する可能性もあります。マナー違反を見つけた場合の通報先を提示しておくと、悪臭や汚れが軽度なうちに対応しやすくなるでしょう。
また、相互にチェックの目があることで、抑止力として活用できます。通報先があるという安心感を住人に与えるだけでなく、マナー違反への警告にもなります。
ゴミ置き場をキレイに整備する
ゴミ置き場が汚いと、できる限り早く去りたい・そもそも近寄りたくないという気持ちになり、分別や整理整頓が難しくなります。暗くて汚いゴミ置き場は、照明を付けたり、脱臭機を設置したりするなどの対策で、キレイに整備しましょう。
また、どの種類のゴミをどこに置けばいいかがすぐにわかるように、置き場所を指定することも効果的です。
大まかな分別として燃えるゴミ・燃えないゴミ・資源ゴミがありますが、それだけではおおざっぱでわかりにくいものです。資源ゴミであれば、古紙・段ボール・布類など、できる限り細かく置き場所を指定しましょう。
清掃業者に定期的な掃除を依頼する
ゴミ置き場はこまめに清掃して、清潔な状態をキープすることが大切です。管理側だけで定期的な清掃が難しい場合、業者に依頼することもひとつの手段です。
清掃業者を利用しているマンションは美しい状態をキープするだけでなく、衛生面に配慮していると信用度もアップするでしょう。
マンションのゴミ置き場の清掃業者を選ぶ注意点
最後に、マンションのゴミ置き場の清掃業者を選ぶ注意点について3つ解説します。清掃業者と一言で言っても、サービスや特徴はさまざまです。マンションごとのニーズに応じた清掃業者を選びましょう。
ゴミ処理だけでなく清掃全体を一任できるか
ゴミ処理だけを行う業者もありますが、清掃作業の中にゴミの処分が含まれる業者に依頼することで、マンション全体の衛生面を一任できます。
関越クリーンサービスでは、ゴミ管理に特化した業務は請け負っていない一方で、日常清掃の一環としてゴミ庫の管理を行います。マンション共用部分の床や窓ガラスなどの掃除も任せたいという場合、ぜひ一度お問い合わせください!
日常清掃と定期清掃どちらがいいか
清掃業者への依頼は、大きく分けて日常清掃と定期清掃があります。
日常清掃は掃き掃除や拭き掃除、ゴミ処理など、日常的な掃除を中心に行います。こまめな清掃で汚れを防ぎたい場合は、ぜひ利用を検討しましょう。
一方、定期清掃は日常清掃と比べて作業が本格的になる傾向があります。たとえばワックスがけや外壁の高圧洗浄、ガラス清掃など、専門的な技術や道具が必要になります。数ヶ月に1回など、汚れがひどくなったタイミングで依頼するのが理想的です。
過去の実績は豊富か
清掃業者のクオリティは企業によって異なります。「せっかくお金をかけて依頼したのに、ゴミ置き場があまりキレイになっていない」という事態を防ぐためにも、過去の実績をチェックすることをおすすめします。
清掃業者の過去の実績を知るために、各社のホームページや口コミサイトなどをチェックしましょう。実績や口コミが豊富であるほどノウハウや信頼度が高い傾向にあり、安心して任せられると言えます。
契約前に作業を直接確認しておくと、納得したうえで依頼先を決定できます。
まとめ|マンションのゴミ置き場は汚れる前に対策を!
この記事では、マンションのゴミ置き場のトラブルや課題、解決方法について管理者向けに解説しました。
マンションのゴミ置き場が荒れたまま放置すると、悪臭や汚れ、住人間のトラブルなどにも発展します。また、新しい入居希望者が減ったり、外部から不法投棄されやすくなったりするなど、さまざまな弊害にも繋がるでしょう。
マンションのゴミ置き場は、汚れる前に対策することが大切です。
ゴミ出しルールの徹底・ゴミ置き場の整備の他にも、定期的な清掃が効果的です。管理者だけで対応できない場合は、清掃業者の利用も検討してください。