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CLEAN MEDIA豆知識

自分でエアコンを掃除する方法は?手順や掃除用品、対応できる範囲を解説!

エアコンは夏や冬のみならず、通年で欠かせない存在です。この記事では、自分でエアコンの掃除をする方法や注意点、掃除用品などについて解説します。エアコンを掃除せずに使っていると、カビやウイルスなどによる健康被害だけでなく、電気代や本体の調子にも影響しかねません。ただし、エアコンの本体や内部は精密なので、自分で掃除すると故障や事故に繋がる可能性もあります。自分で対応できる範囲を把握したうえで、定期的な掃除を心がけましょう。

エアコンを掃除しないことによるリスク

最初に、エアコンを掃除しないことによるリスクについて3つ解説します。エアコンを定期的にクリーニングしなければ、さまざまな弊害があるので注意しましょう。

エアコンの調子が悪くなる

掃除していないエアコンは、内部にカビやホコリなどが溜まった状態になります。内部やフィルターにカビ・ホコリが詰まっていると、空気の循環が悪くなってしまいます。

エアコンは部屋の空気を吸い込み、内部で冷却または加熱することで快適な温度の空気を送り出します。空気を送り出す際にカビやホコリが障害物になり、適切な温度調整が難しくなります。

エアコンの効きが弱くなると、余分な電力を使うことになるため、電気代も高くなる傾向にあります。機能的にもコスト的にも、定期的なエアコン掃除は大切です。

空気が臭くなる

エアコンから送り出される空気からカビやホコリっぽいにおいがする場合、掃除が行き届いていないからかもしれません。特に季節の変わり目など久しぶりにエアコンを稼働させるような時期は、使っていない間にカビやホコリが増えている可能性があります。

部屋中がカビ・ホコリっぽいにおいになることを防ぐためにも、エアコンの定期的な掃除は必要です。さらにエアコンは部屋の空気を内部に取り込むので、タバコや食事、ペットなどさまざまな要因が混ざった嫌なにおいになることもあります。

健康被害に繋がる

エアコンから発するカビ・ホコリっぽい空気は、嗅覚だけでなく健康そのものへのリスクにも繋がります

カビにはアレルギーを引き起こす物質が含まれており、鼻炎やせき、肌荒れなどの原因になりえます。ひどい場合には喘息や肺炎など、呼吸器官の病気になるケースもあります。特に子どもや呼吸器官が弱い人がいる場合は、清潔なエアコンを心がけましょう。

自分でエアコンを掃除する頻度のおすすめ

エアコンは時期によっては毎日つけっぱなしという状況にもなるので、キレイな空気で使うためには定期的な掃除が必要です。ここでは自分でエアコンを掃除する頻度について、おすすめの目安を紹介します。

フィルターや本体掃除は2週間~1ヶ月に1回程度

フィルターやエアコン本体は拭き掃除や掃除機による掃除で簡単に作業できます。エアコンから嫌なにおいがする・部屋の空気がカビくさいという状況になる前に、定期的に掃除してください。また、エアコンの前面にあるルーバーのホコリやカビが目に見える場合は、気付くたびに軽く掃除すると負担が少なくてすみます。

内部の部品は1~2年に1回程度

内部掃除はフィルターや本体と比べて、大変な作業になります。また、ホコリが溜まりにくい傾向にあるので、掃除頻度はあまり多くなくても大丈夫です。

自分でエアコンを掃除するときに用意すべきアイテム

エアコンは自分で掃除するだけでも、ホコリやニオイなどのリスクを軽減できます。セルフで掃除する際には、以下のようなアイテムがあると便利です。トータル1,000円程度で用意できるので、効果的な掃除のために事前に揃えましょう。

ゴミ袋や新聞紙

エアコン掃除をする際には、ホコリや水滴などが落ちてくる可能性があります。壁や床への付着を予防するために、使い捨ててもいいゴミ袋や新聞紙を用意しましょう。

掃除前にエアコン周りの床や壁に貼り付けておくと、汚れを予防できるうえに、丸めて捨てるだけで後片付けも簡単になります。

掃除機

エアコン掃除が終わったあとの片付けだけでなく、掃除機はフィルター掃除にも役立ちます。フィルターを取り外す前に軽く掃除機をかけると、ホコリを吸い込んでしまうリスクを軽減できるでしょう。

歯ブラシ

フィルターに付着した掃除機では吸い取れない細かなホコリを取り除くために便利です。毛先が硬すぎるとフィルターを傷つける可能性があるので、やわらかい素材のものを使うのがおすすめです。また、掃除に使うため、新品ではなく中古のものでOKです。

台所用洗剤

フィルターの頑固なホコリ・汚れを落とす際は、台所用洗剤が効果的です。少量でも効果が期待できるので、水で薄めてから使用しましょう。

ハンディモップ

エアコン本体に付着しているホコリを取り除きます。カバーを外す前にモップでホコリを掃除しておくと、吸い込んでしまうリスクを軽減できます。

雑巾

エアコン本体や内部の広範囲を拭く際に便利です。やわらかい布がおすすめで、特にマイクロファイバーが使いやすいでしょう。マイクロファイバーは細かい繊維で汚れを拭き掃除しやすいうえに、速乾性があるので何度も洗って使えるメリットもあります。

古いタオル

エアコン本体や部品などの水分を拭き取る際に有効です。

マスク・ゴム手袋

エアコンを掃除する最中には、空気中にカビやホコリなど、目に見えない細かい物質が舞っています。口から吸い込んでしまうと健康リスクにもなりかねないため、必ずマスクを着用してから作業しましょう。また、エアコンに付着している汚れが直接手に触れることを防ぐために、ゴム手袋を使用してください。

踏み台

エアコンは頭上より高い位置にあるため、無理な体勢で作業をして事故を起こさないように、踏み台があると便利です。カバーを取り外したり、内部を拭き掃除したりする際に活用できます。

エアコンのフィルターを自分で掃除する方法

ここでは、エアコンのフィルターを自分で掃除する方法について解説します。フィルターとは、内部にある網状の部品で、ホコリやウイルスなどが付着しています。以下のような手順・方法で、セルフクリーニングしましょう。

1.電源プラグを抜く

事故や故障を防ぐために、事前に必ずコンセントから電源プラグを抜きましょう。

2.エアコン本体を掃除する

エアコン本体に溜まったホコリを取り除きます。ハンディモップや硬く絞った雑巾で、本体をキレイにしましょう。その際に、できる限りホコリが舞い散らないように、慎重に作業することが大切です。

3.カバー(フロントパネル)を外す

各メーカーの取扱説明書に沿って、適切な方法でエアコンのカバー(フロントパネル)を外します。壁から腕をピンと伸ばした位置くらいに踏み台を置くと、楽な姿勢で作業しやすいです。

4.内部のホコリを吸い取る

エアコン内部に溜まったホコリを、掃除機で吸い取りましょう。ハンディタイプを使用すると、細かい作業も簡単にできます。フィルターや内部のホコリ量が多くない場合は、このステップを省いてもOKです。

5.フィルターを外して掃除機をかける

ホコリが舞い散らないように、そっとエアコン本体からフィルターを取り外します。取り外したフィルターは床に敷いた新聞紙・ゴミ袋などに置き、再度掃除機をかけましょう。

掃除機をかける際には、ホコリが表面に付着しているため、必ずフィルターの表面から吸い込むようにしてください。表面とは部屋側に面した側で、山なりになっている方です。
反対に裏面から掃除機をかけてしまうと、網目にホコリが詰まってしまい、取り除きにくくなってしまいます。

6.フィルターを水洗いする

掃除機だけでは吸いきれないホコリを本格的に掃除するために、フィルターを水洗いします。
取り外したフィルターを洗面台や浴室に持っていき、裏面からシャワーを当てて水圧でホコリを流します。

掃除機やシャワーでも落とせないホコリが付着している場合は、歯ブラシで軽くこすってください。水で薄めた台所用洗剤を使って磨くと、より効果的です。フィルターを傷めないように、力を入れず軽くこする程度にしましょう。

7.フィルターを乾燥させる

洗剤を水で流してホコリも取り除いたら、タオルで水気を拭き取ります。ゴシゴシとこすって拭くのではなく、タオル2枚で挟んで水分を吸い取るようなイメージです。床に敷いた新聞紙やゴミ袋の上に置き、完全に水分が無くなるまで乾燥させましょう。

天日干しやドライヤーによる乾燥は時短になりますが、フィルターのプラスチックの劣化・変形に繋がるので、涼しい場所で半日から1日かけてじっくり乾かしてください。

また、水分が残った状態でエアコンに戻すと、カビや嫌なにおいの原因になるので、必ず完全に乾燥させましょう。

8.エアコン本体に設置し直す

ホコリや水分がなくなったフィルターをエアコン本体に戻して掃除は完了です。
取り付ける際は、各メーカーの取扱説明書に沿って正しく戻しましょう。

エアコンの本体を自分で掃除する方法

次に、エアコンの本体を自分で掃除する方法について解説します。本体が汚れていると見た目も悪くなってしまうので、定期的に掃除しましょう。

1.カバー・フィルターを取り外す

フィルター掃除と同様に、エアコンのカバーとフィルターを外します。

2.エアコン内部のホコリを除去する

ハンディモップやハンディタイプの掃除機でホコリを吸い取ります。

3.冷却フィン(熱交換器)のホコリを吸い取る

フィルターの奥側に、熱交換器という部品があります。ここにもホコリが溜まっているので、掃除機を軽く当てて吸い取りましょう。

4.吹き出し口やルーバーを拭き掃除する

エアコンの吹き出し口やルーバー(風向きを調整するための部品)には、送風時に水滴が積み重なり、ホコリやカビなどが付着しています。

しっかり絞った雑巾で拭き掃除するだけで、簡単にカビやホコリを除去できます。吹き出し口やルーバーの他にも、エアコン本体の外側を拭き掃除すれば、エアコン本体の掃除は完了です。

エアコンの室外機を自分で掃除する方法

エアコンの室外機を掃除する方法について解説します。室外機は部屋の外に設置されているので、特に汚れやすい部品と言えるでしょう。室内機を掃除してもエアコンから嫌なにおいがする場合などは、室外機を掃除することをおすすめします。

1.エアコン本体の電源プラグを外す

室外機の掃除であっても、事故防止のために必ず電源プラグをコンセントから外しておきましょう。

2.天板など外側を掃除する

天板(室外機の上側)はホコリやゴミが溜まりやすいので、ほうきで落としましょう。そして、捨ててもいい古いタイルで乾拭きします。

室外機は複雑で精密な構造なので、天板を外すような分解作業はしないでください。

3.吹き出し口のホコリを除去する

室外機の正面にある吹き出し口は、網目状のため細かいホコリが溜まりやすいです。古い歯ブラシでホコリを掻き出すと効果的です。また、可能であれば掃除機でもホコリを取り除くとより効果的でしょう。

4.フィンを掃除する

フィンとは、室外機の側面にある薄い金属板で、熱を交換する機能があります。隙間に汚れやホコリが詰まっていると、エアコンの動きが悪くなるので、しっかり掃除しましょう。

やわらかい歯ブラシで軽くこするようにホコリを取り除いていきます。フィンはアルミ製でやわらかい素材のため、少し強い力で押しただけでも変形するリスクもあります。必ず丁寧に・慎重に取り扱いましょう。

5.ドレンホースの口を掃除する

ドレンホースとは、エアコンから水滴や汚れなどを外に出すためのホースです。放置しているとカビやぬめりが溜まったり、クモの巣が張ったりする可能性があります。

ドレンホースの口に溜まったカビやぬめり、クモの巣などは、歯ブラシなどを入れて掻き出すように掃除しましょう。

また、ドレンホース近辺にゴミや動物の糞などがあると嫌なにおい・有害物質の原因になるので、室外機近辺も合わせて掃除することをおすすめします。

エアコンを自分で掃除する注意点

エアコンを自分で掃除すると、好きなタイミングでキレイにできたり、業者に依頼するよりもコストを抑えられたりするメリットがありますが、以下の3点に注意して作業しましょう。

エアコン内部に水を入れない

室内機・室外機どちらもエアコン内部は精密な構造になっています。内部の汚れを一気に落とそうと水をかけると、故障や事故の原因になります。

特に室外機は室内機よりも気になる汚れが多い傾向にあるため、高圧洗浄機などで勢いよく掃除したくなるかもしれません。しかし、室外機は最低限の雨や台風に対する防水機能しかないうえに、内部に水が入ることは想定されていません。

水を使ったセルフクリーニングは危険なので避けましょう。

エアコンクリーナーや消臭スプレーを内部に吹きかけない

エアコンクリーナーは市販で購入できますが、セルフクリーニングでの使用はおすすめできません。
エアコンクリーナーにはさまざまな成分・水分が含まれているので、吹きかけたあとはしっかり洗浄する必要があります。しかし、セルフクリーニングでは内部に溜まったクリーナーの成分・水分を洗浄できず、かえって汚れやカビの原因になります。

また、エアコン内部の濡らしてはいけない部分に洗剤が入ることで、故障だけでなく火災の原因になるリスクもゼロではありません。

消臭スプレーも同様で、エアコンの嫌なにおいを消そうとすると、においが混ざってより悪臭になる可能性があります。エアコンの嫌なにおいは、エアコンクリーナーや消臭スプレーで対処しないでください。

エアコンを無理に分解しない

エアコンは室内機・室外機どちらも複数の部品が複雑に重なってできています。知識や技術がない状態で無理に分解すると、事故や故障の原因になりかねません。必ずセルフクリーニングできる範囲を把握したうえで、無理なく掃除するようにしてください。

掃除後にカビや水滴を防止する機能を活用する

エアコンによっては、おそうじ機能が備わっています。また、送風などによって、内部の水滴を溜まりにくくする機能があります。これらの機能を活用すると、自動でエアコンを掃除でき、カビや水滴が溜まりにくくなります。

掃除に加え、エアコン本来の機能を活用して、掃除後の快適さを少しでも長くキープできるようにしましょう。

エアコン掃除をプロに任せるべきケース

ここまで自分でエアコンを掃除する方法について解説しました。ただし、エアコンのセルフクリーニングには限界があるので、以下のような2つのケースでは、プロに任せることをおすすめします。

フィルターの奥側・内部を掃除したい

エアコン内部はフィルターの奥に、熱交換器や送風ファンなどさまざま部品が入っています。奥側の部品にもホコリやカビなどは発生しますが、事故や故障を防ぐためにはセルフでは掃除しない方がいいでしょう。

エアコンの奥側のカビや汚れが気になる場合は、プロに依頼することをおすすめします。プロはエアコン内部の掃除方法を熟知しているだけでなく、専用のアイテムなどを駆使して安全に掃除できます。

ただし、家事代行サービスなどの業者はあくまで家事のサポートなので、専門的な技術や知識がないケースがほとんどです。エアコンの本格的な掃除のためには、ハウスクリーニングへ依頼しましょう。

本格的にカビ・ウイルスなどを予防したい

プロはエアコン掃除に加えて、カビやウイルスを予防できる洗剤を使用するケースがあります。普段忙しくてなかなかエアコン掃除のための時間や労力をかけられない場合は、カビやウイルス防止の面でプロへ依頼することもひとつの手段です。
快適な空気の中で過ごせるのは生活において重要なので、コストをかけてでも依頼する価値はあると言えるでしょう。

エアコンは自分でできる範囲を定期的に掃除しよう

この記事では、自分でエアコンの掃除をする方法や注意点、掃除用品などについて解説しました。

エアコンを定期的に掃除しておくとキレイな空気になるだけでなく、エアコン本体の調子も良くなり、機能キープや電気代節約などのメリットになります。

エアコンは基本的に拭き掃除・掃除機での掃除がメインとなり、無理のない範囲で作業することが大切です。エアコンに水をかけたり分解したりすると、故障だけでなく事故にも繋がるので、絶対にしないようにしてください。

本格的な掃除はプロに依頼することをおすすめしますが、定期的な軽作業であれば、セルフクリーニングでも十分です。
この記事で紹介したアイテムや手順を参考にして、安全にエアコン掃除をしてくださいね。

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